冨板尚倫公認会計士事務所 > 記事一覧 > 融資を受けやすくするための事業計画書とは?内容やおさえるべき特徴について解説
起業や新規事業の立ち上げにおいて、資金調達は大きなハードルとなります。
この資金調達において大きな役割を持つのが事業計画書です。
本記事では、融資を受けやすくするために事業計画書へ盛り込むべき項目や、計画書作成の際におさえるべきポイントについて解説していきます。
なお文中の意見に関する部分は筆者の私見であり、記載内容は一般的な目安を解説したもので法制度、経済環境により変更される可能性があることを、あらかじめ申し添えます。
事業計画書は、自分のビジネスがどのように利益を上げ、成長していくのかを第三者に伝えるために作成されます。
金融機関から融資を受ける際には、この書類の内容が審査の成否を左右します。
まずは、計画書に含めるべき3つの基本項目について確認しましょう。
まずは、計画している事業やサービスの内容を記述しましょう。
自社の製品やサービスが顧客のどのような課題を解決し、どのような価値を提供するのかを明確にすることが重要です。
ここでは専門用語を多用せず、誰が読んでもビジネスの仕組みが理解できるように書くのがポイントです。
また、他社にはない自社ならではの強みや、参入障壁についても触れることで、事業の持続可能性をアピールできます。
市場の分析結果を盛り込むことも重要です。
どれほど優れたサービスであっても、市場にニーズがなければ事業として成立しません。
ターゲットとする市場の規模、顧客層の属性、現在のトレンドなどを、統計データや公的な調査資料を用いて客観的に示します。
あわせて、競合他社の動向についても分析が必要です。
ライバルとなる企業がどこで、自社がそれらと比較してどのように差別化を図るのかを論理的に説明することで、市場における優位性を証明できます。
収支計画は、事業の金銭面での見通しを示す非常に重要な項目です。
売上、原価、人件費、家賃などの経費を細かく算出し、最終的にどれだけの利益が残るのかを月別・年別でシミュレーションします。
ここでの数字が、融資審査で重要視される返済能力の判断材料の1つとなるため、現実的な数値設定が求められます。
融資を受けやすい事業計画書には共通する特徴があります。
以下で、事業計画書を作成する際におさえるべき3つの特徴について確認していきましょう。
融資担当者が注視する項目の1つが、売上予測の妥当性です。
単に、毎月100万円売ると書くのではなく、客単価5000円 × 1日平均客数10人 × 稼働20日 = 100万円、といったように、計算の根拠を細分化して提示しましょう。
また、その客数を確保するための具体的な集客手段の裏付けがあることで、計画の実現性がより高いと判断してもらいやすくなります。
融資を受けた際の資金の使用用途を明確に示すことは非常に重要です。
設備資金であれば見積書を添付し、運転資金であれば何ヶ月分のどのような経費に充てるのかを具体的に記載するよう心掛けましょう。
資金の使い道が不透明な計画は、審査で不利になりやすくなります。
借入金額が事業規模に対して適切であり、その投資が将来の売上増加にどう寄与するのかを、論理的に説明することが大切です。
銀行を始めとする金融機関は、融資先の返済能力を特に重視します。
そのため、利益の中から無理なく返済できることを数字で証明しなければなりません。
月々の安定した返済が可能か、万が一計画が下振れした際の予備策はあるかといった点まで踏み込んで記述しましょう。
事業計画書で返済に対する誠実な姿勢やリスク管理能力を提示することで、金融機関からの信頼を得やすくなります。
説得力のある事業計画書を独力で作成するのは、多大な時間と専門知識を要します。
税理士は、金融機関が重視するポイントや数字を熟知しており、より精度の高い計画書の作成が可能です。
また、認定支援機関としての資格を持つ税理士であれば、金利の優遇が受けられる制度や、補助金・助成金の活用についても併せて提案を受けることが可能です。
融資の成功率を高めるだけでなく、その後の経営基盤を強固にするためにも、融資に強い税理士への相談を検討してはいかがでしょうか。
融資を受ける際の事業計画書には、明確な事業内容、緻密な市場分析、そして説得力のある収支計画といった事項を盛り込むことが重要です。
また、返済能力など金融機関が重要視する項目を的確におさえることで融資の成功率を高めることができます。
ご自身での事業計画書作成に不安を抱えている場合は、ぜひ1度、融資に強い税理士までご相談ください。